科学と技術について日ごろ考えることの私のためのメモ


by itot7227ex

官製の環境破壊

 私は環境の変化をこの目で確かめるために、千里ニュータウンにいた頃、蝶のシーズンになると自宅から車で日帰りできる山に出かけて環境の指標といわれる蝶、なかでもとくに貴重なゼフィルすといわれる蝶の一族の生態の観測に出かけていた。

 その一つがヒロオビシジミ、ダイセンシジミ、ウチムラサキシジミなどの低山性のゼフィルスを多産した三草山である。かってこの山にゴルフ場を作るため、一部の樹が伐採され出し心配したが、ゴルフ場を計画していた会社が倒産したため、伐採は一部を除いて中止された。このおかげで一度は蝶は生息の危機を乗り越えたのである。その後は、その生態に大きな変化がないので安心していた。ところが私が東京に移住し三草山に出かけなくなってから数年後、私がすでにご紹介した「地球環境問題の新視点」と題する本を草稿していたときのことである。出版社が、三草山で私が蝶を観測している姿で表紙を飾りたいというので久しぶりに三草山に出かけた。山に入ってみると驚いた。これまでのナラガシワやクヌギの麓の林が、クリ林に変身しているではないか。栗は中国産に押されて引き合わないものであるにもかかわらず、なんと言うこと。さては議員の表稼ぎの補助金の仕業かとごうを煮やしながら観測していると、あれほど多くいたゼフィルスなど私が写真屋と滞在した時間には一頭も見あたらなかったのである。

 その二は、花背の杉峠の話。有名な杉峠を超えて、ゼフィルスの多産する潅木林についてみるとおどろいたことに、ミズナラやクヌギや桜やマンサクなどのゼフィルの食草が切り倒され、杉の苗が植えつけられているではないか。 当時すでに有害で市場価値もない杉を民間が植えつけるはずはなく、これはまさに議員の票集めのための政府助成金によるものだと、怒り心頭に達したものだった。

 その三は白神山地。東京に転任して数年たった頃、東北のフジミドリシジミの飛翔を見ようとレンタカーで世界遺産の白神山地に隣接する「ブナの森公園」に向かった。近づくと道路の両脇に立派なブナの林がある。さらに奥に入ってゆくと分岐点に遭遇した。どちらもよい道であったので、道を誤りそのまま進んでいった。道が行き止まりになったので下車して見回すと、多くの人がぶなの樹を切り倒し、杉を植えているではないか。なんたることと、このときも怒りが心頭にこみ上げてくるのだった。

 昨今、緑資源機構の談合が大問題になっているが、今になって思えば以上はすべて緑資源機構が絡んだものに違いなく、緑資源機構とは、環境破壊機構と呼ぶべきではないかと思えてならないのである。(「世界の蝶」の作者記)
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# by itot7227ex | 2007-06-05 19:41 | 地球環境問題
 私が1994年に監修した著書「地球環境問題の新視点」では、炭酸ガスを出す化石燃料の代替として、当座は原子力、将来は自然エネルギーを使用すべきであるとし、自然エネルギーの主要なものとして地熱を取り上げ、つぎのように述べている。
「地下からの地熱エネルギーの供給は膨大であり、日本の地下10km深さから上部のストック量だけでも9億kWX30年(我が国の全発電設備容量の200年分)にのぼると推定される。人類が使用してもそれ以上に地球内部から供給されるという意味で地熱エネルギーは再生可能エネルギーであると言える。」

 興味のあることに、2007年6月号の日経サイエンスのニューススキャンに次のような地熱の有望性を指摘した記事が掲載された。
「マサチューセッツ工科大学が組織した18人からなる委員会は、米国では地熱発電によって全国のエネルギー需要の数千倍以上を供給できる可能性があると結論づけた。
地熱発電所は地中深くで熱せられた液体または蒸気を利用して電気を生み出す。同委員会は多数の地熱発電所の新設を提案している。高温の岩盤を掘削して空洞を作り,ここに水を流し込んで熱する構想だ。
 試算によると,米国の地下深くにはざっと13兆の1兆倍(13x1024)ジュールの熱が潜んでおり,費用を度外視すれば,その1.5%を取り出せるという。今後40年間で100ギガワット(1億キロワット)以上の地熱発電所を10億ドルで開発できる可能性がある。この発電能力は現在の米国の総発電能力の1/10に相当するが,投資額は二酸化炭素回収設備つき石炭火力発電所を1基新設する費用に等しく,原子力発電所1基の新設に比べると1/3程度ですむ。
ただし課題もある。地中の断層を刺激しないこと。スイスのバーゼルでは地熱開発に伴って地震が起こった。」

 地震の危険性についてのアセスメントは必要だが、地熱が有力な代替エネルギーであることに間違いなさそうである。

情報技術で漢詩を読むおよび世界の蝶の監修者の記)
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# by itot7227ex | 2007-05-13 22:12 | 地球環境問題

地球環境問題の預言

 1994年、関連各分野の専門家とともに「地球環境問題の新視点」と題して本を書いた。
当時は、まだフロンの全廃が問題にされている時代で、この問題にかなりのページを咲いているが、将来炭酸ガスの排出が大きな問題になることにも触れている。そして、その理由としては、炭酸ガスが以下の二つの効果を持つことからであとしている。

(1)温室効果:当時から一般にいわれていた地球温暖化をもたらす効果であり、今では、各所でそれに起因する現象が現れているとして、元米国副大統領が「不都合な真実」と題する本を出版するほど、全世界で大きな問題とされている。一般には、北極・南極の氷の減少、氷河の縮小などがその指標とされているが、私は以前から環境の可視的な指標とされてきた蝶の生態や分布の変化に注目してきたのである。本Blogでも生物のカテゴリーで3度この問題を取り上げている。
(2)大気エントロピーの減少効果:厳密にはエントロピー減少という専門用語を使わなければならないが、正確性をかくのを承知でわかりやすく言うと、大気の精力を増大させる効果である。されに平易に言うと、「台風や竜巻や局所的な豪雨や旱魃」を生じる効果である。私が上述の本を書いたころは、あまり問題視されていなかったが、最近では毎年各所で記録的なものが発生し、大きな問題となっている。

 以上要するに、まさに私が1994年に行った予言が的中したというのが、私の現在の危惧と自負である。

情報技術で漢詩を読むおよび世界の蝶の監修者の記)
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# by itot7227ex | 2007-05-13 20:41 | 地球環境問題

山地性の蝶の激減

 私は数十年間、国内だけでなく世界に出かけて、蝶の生態を観察してきたが、最近この私自身の見聞と各種の文献のデータをもとにして「世界の蝶」と題するホームページを立ち上げている。
 このホームページを作成して感じたことは、世界の蝶に絶滅危惧種の増加と北半球でいえば分布の北上の二つの点で急激な変化が起きていることである。この実例を日本の場合について示すと次のようである。
(1)急速に減少している例
ウラナミアカシジミ:私が大阪府に在住していた十数年前までは、山にクヌギがあればどこにでも見られるシジミチョウであった。
コヒョウモンモドキ:私の30歳代は、霧が嶺に行けばまず最初に目に入ってくるチョウであったが今は、准絶滅危惧種である。事実2年前の夏霧が嶺に行ったが1頭も見かけなかった。以上とくに顕著なものをあげたが、このようなものは枚挙に暇がない。これらのうちの大半は夏の暑さを嫌う山地性の蝶なのである。
(2)分布の北上の例
顕著な例は、ナガサキアゲハ、ツマグロヒョウモン、ウラナミシジミなど。
このうち前2者については、すでにこのBlogの他のページに示した。

 蝶は地球環境問題に指標といわれている。上の事実は地球環境問題が待ったなしの状態にきていることを示すものとして、恐ろしさを感じている今日この頃である。前に示した『千里ニュータウンの蝶の標本箱』の中から何種類の蝶がいなくなっているのかは、恐ろしくて調べる気もしない。

情報技術で漢詩を読むおよび世界の蝶の監修者の記)
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# by itot7227ex | 2007-05-11 15:26 | 地球環境問題

南の蝶の北上


 先日東京都豊島区の道路を歩いていると黒い大きなアゲハチョウを見かけた。まさかナガサキアゲハではなくクロアゲハの尾状突起が脱落したものと思いながらよく見るとナガサキアゲハの雄だった。
 ナガサキアゲハは、私が前にご紹介した『千里ニュータウンの蝶の標本箱』には見られず、九州か四国の南端でしか見られないものと思っていた。だからこれが偶然の所産かと思い、早速京都にいる弟に電話して京都の状況を尋ねたところ今やクロアゲハにも勝る普通種とのこと。
 地球温暖化の影響がここまで進んだのかと驚いている今日この頃である。
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情報技術で漢詩を読むおよび世界の蝶の監修者の記)
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# by itot7227ex | 2006-09-26 21:07 | 地球環境問題
 地球上を3次元で見て採集や狩をすることによって進化してきた人類には信じられないようなことが世紀末から今世紀にかけて実証されつつある。その一つが量子力学の主張する「重ね合わせ」や「量子もつれ」であることは、すでに述べたとおりである。
 このような観点から宇宙の現象を眺めると、もっとも重要なものは「宇宙は膨張する」という概念であろう。これはダーウィンの進化論に相当するもので、進化論がなければ地球における多様な生物の存在が説明できないのと同様、宇宙膨張論がなければ手元の物質や地球や太陽の存在が全く説明できないといえるものである。
では宇宙膨張とはどんな概念であろうか。これまで人類は、「膨張とはもっとも高圧な中心があって、これが周囲のより気圧の低いところに押し出されるもの」だと考えてきた。この膨張とは違って、宇宙膨張には中心がなくあらゆる宇宙空間で生じているものだ。この宇宙膨張によって物質の受ける圧力はどこでも同じであり、人類が考えてきたような圧力差はなかったのだ。
では、宇宙の中の物体、例えば地球上の東京と大阪の距離は、空間とともに膨張するのかと言えば、実はそうではないようだ。分子間力などの複数の力の均衡で大きさが決まっているものは、伸びも縮みもしていないのだ。伸びているのは、銀河団の平均距離なのだ。ちなみにわれわれの太陽系は、銀河系という約2000億個の星の集団の一部を構成している。 宇宙には銀河系と同じような星の大集団(銀河)が多数存在している。銀河の大きさは、どれも非常に大きく、アンドロメダ銀河は直径が20万光年を超える大きさを持っている。また、距離も非常に大きく、比較的近いアンドロメダ銀河でも、約212万光年の距離がある。平均距離といってもこれほどスケールの大きいものなのだ。
宇宙膨張の速度については、米国の天文学者ハッブルが1929年に、遠ざかる速度は、銀河と私たちとの距離に比例ことを発見した。これをハッブルの法則という。
この膨張速度は、原子のスペクトルのパターンは、地球上の研究室で観測されるのも、遠くの銀河団から来るものも同様だが、遠方の銀河から来るものは、波長の長い方向にずれていることから測定された。
では、光の波長を引き伸ばすものはなにか。従来の人類が慣れ親しんできた、救急車が遠ざかっているとサイレンの音が低くなる原理、すなわちドップラー効果では説明できないのだ。空間が固定した救急車の例と違って空間が膨張しているため、光が伝わるにつれて徐々に波長が長くなると説明しなければならないのだ。
最後にこの膨張を過去に向かってさかのぼってみるとどうなるかを考えよう。すると、宇宙のどの領域でも収縮が起き、終には宇宙全体が激突する。これがビッグバンである。
この段階では、高温、高密度の1つの密集体であった宇宙がビッグバンにより100億~200億年前に無の状態から発生し、それ以来膨張しつづけ、それによって冷却され続けて、今日の地球を含む宇宙の多様なものが生物の進化のように形成されたのだという。
ちなみに現在の宇宙の平均温度は3°Kで、これをマイクロ波背景放射と言う。この放射は非常に高い精度で一様、かつ等方的で、とびぬけて大きいエネルギーを持つことがわかった。このことは、とても密度が高く熱いものだった昔の宇宙がその膨張につれて温度が下がり、3Kまで冷えたと解釈できることから、ビッグバン宇宙論を支持する論拠となっている。
なお、この膨張は、宇宙乗数を取り除いた一般相対性理論で理論化できるようだ。
(『情報技術で漢詩を読む』の監修者記)

参考文献:C. H.. Lineweaver &T. M. Davis, ビッグバンをめぐる6つ誤解, 日経サイエンスp16,06/2005
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# by itot7227ex | 2005-05-16 10:56 | 宇宙

量子もつれと暗号通信

d0030187_13153112.jpgまず量子もつれについて、ファインマンの「物理学」にあるポジトロニウムを使った説明を引用しよう。
ポジトロニウムは、水素原子の陽子の代わりに陽電子を持った粒子であるが、陽電子とは違って、永久に存在することはできない。陽電子は電子の反粒子であるので、それらは結合して完全に消滅することが可能なのである。すなわち、2個の粒子は完全に消滅してしまって、その後に図のように静止質量がゼロの2個の光子を残すことになる。
 ここでは、基底状態にあって、スピンゼロにあるポシトロニウムを取り上げれば、これは、0.1ナノ秒の寿命で2個の光子(γ線)になる。この2個の光子は、その後いくら遠方に離れて行っても、それぞれ互いに次のような量子もつれという相関関係を持つことになる。
 いま、量子もつれを具体的に考えるために、机上の議論として人工衛星にあるポジトロニームから出た光子の一方が地球に送られ、一方が火星に送られたとする。そしてこれを受け取る地球の人も、火星の人も、x方向及びy方向に光子を分離するビームスプリッターを1個セットして、それを通って分離した二つのビームの通路にそれぞれ1個の光子計数素子を置いたとする。すると、地球の人が50%の確率で全くランダムにx方向の素子に光を受けたとすると、この人は火星の人がy方向の素子に光が入ったことを確実に言い当てることができるのである。xとyあるいは地球と火星を入れ替えても同じことである。
 その後、地球の人と火星の人が通常の通信回線でx、yどちらの偏りの光子を受け取ったのかを照合し、 ビット列が光子ごとに反対の偏りの光子であれば、ここで二人が受け取ったランダムなビット列は、二人だけの暗号の鍵として利用できる。これが量子もつれを利用した暗号通信である。
 このような量子もつれを、上述のようにポジトロニウムから作り出すことはあまりにも大掛かりな装置を要するので実用にはならない。しかし近年、量子もつれを作り出すのに、レーザ光を非線形結晶に導くと出てくる光の「下方変換」を使う方法が考案されている。これは、従来から使われ、すでに工業化されている倍調波の光子を得る「上方変換」とは逆に、一個の光子から量子もつれにある2個の低エネルギーの光子を得る方法である。  
周知のように一個の光子を使った量子暗号通信は、すでに実用化されているが、伝達距離に制限があるという問題があるようだ。これに対して、量子もつれにある2個の光子を利用した暗号通信は、はるかに長距離の暗号通信を実現できることがすでに実験的に検証されたと聞いている。もし、アインシュタインが生存していて、この報に接すればなんというだろうか。

情報技術で漢詩を読むの監修者の記)
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# by itot7227ex | 2005-04-22 13:14 | 量子力学

アレルギー疾患

 杉花粉が例年になく多く飛び散って、花粉アレルギーの季節がやってきた。現在73才の筆者も65才を過ぎてから、杉花粉に限らず、あらゆる抗原に抗体反応が現れ、通年性アレルギー性鼻炎と診断されて悩んでいる。耳鼻科の先生は、大事に至ることはないので、辛抱が肝心というご診断。いやはや、辛いものである。
 さて、日経サイエンス(2005年、5月号)によれば、日本では1970年ごろから急速に増え始め、2000年には、国民の40%が罹患履歴を持っているようである。内訳をいえば、20%近くの人がアレルギー性鼻炎に、また15%近くがアトピー性皮膚炎に、5%近くの人が気管支喘息にかかっている。この傾向は世界の先進国に共通なものであり、今後とも増加の勢いは止まらないとのこと。

 さて、アレルギー疾患は、遺伝子と環境的な要因とが複雑にからまった疾患のようだが、考えてみると遺伝的な要因がこの30年間でそう大きく変化するとは考えられないので、近年の環境的な変化が原因であることは、確実だろう。
 そこで上記の日経サイエンスを頼りに、環境的な変化を列挙すると、

1.食生活の変化:日本食から欧米食への移行によって豆腐・菜種油・魚介類の摂取の減少によるリノレン酸の減少
2,花粉や排ガスによる空気汚染:戦後の植林運動で雑木を切って植えられた杉や檜が成長して多量の花粉を飛ばすようになった。排気ガスの汚染も目立つ。
3.室内環境の欧米化:鉄筋の密閉型住宅に空調が効き、室内の塵ダニが増えている。
4.清潔すぎる生活環境:抗生物質の多用や抗菌グッヅの増加で見境なく細菌を殺しており、とくに対アレルギー疾患に有用な腸内細菌叢を減らしている。また、腸内の寄生虫の減少がアレルギー疾患の増加に寄与しているという説もある。
5.ストレスの増加:ストレスによって免疫システムのバランスが崩れ、喘息患者などが増えている。

などとあるそうだ。
 筆者も寄生虫までは飼っていないが、室内でもマスクを着用して花粉や塵の害を防止したり、ヨーグルトを毎朝食べて腸内細菌叢を育成したり、日本食メニューを妻に増やしてもらってリノレン酸を増やしたりしているだけでなく、アレルギー治癒用の薬を飲んでいるが、一向に効果はない。なんとかならないものかと毎日思う今日この頃である。

 なお、著者は情報技術で漢詩をよむの監修者です。このHPも是非アクセスしてください。
 
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# by itot7227ex | 2005-04-19 06:33 | アレルギー疾患

小さい原人

d0030187_6283495.jpg最近、インドネシアのバリ島とチモール島に挟まれた東西に伸びる小さい島フローレス島に、1万8000年前まで生息していた小さな原人の化石が発見されたという日経サイエンス4月号の記事および2005年3月5日発行のHP小人の頭蓋骨調査続報に接して驚いていたところ、またHP小さな新種の人類ホビットを発見に頭蓋骨は9万5000-1万2000年前のものだと報告されているのを見てさらに驚いている。現世人類が出現したのは十数万年前と言われているから、現生人類とは種を異にするこの小人原人(H. floresiensis)はどの原人よりも最近まで現世人類と共存していたことになる。
 しかもこの小人原人は、背丈1m以下と低く、脳は現在人の平均1350ccの約1/3の417ccとほぼチンパンジーと同じ大きさだが、脳の表面のしわなどの特徴が新人や原人に酷似しており、石器や火の使用の跡なども残され、高度な石器も残されているとのこと。これが真実であるとすると、人類は年代とともに脳容積が増加し、その結果知能が発達して現世人類に至ったとする人類の進化の定説を完全に覆すことになる。
 それにしても、フローレス島には、島の法則(ウサギより大きな動物は、すべて小型化し、小人原人と共生し今は絶滅した象も小型で牛ほどしかなかった。しかしウサギより小さい動物は大型化しネズミはウサギほどある。)がすべてのものに作用し、人類もこれに則ったのかもしれない。
 ちなみに、私は隣の島のチモール島の蝶、スジグロカバマダラ、カバマダラ、メスアカムラサキ、ウスキシロチョウ、メスジロキチョウなどを所有しているが、これらはいずれも図のウォーレス線より西のものより一回り小さい。蝶には、島の法則が逆に作用するのだろうか。しかし、私は北隣のスラゥエシ島に何度か蝶の観測に行ったことがあるが、ここではウォーレス線より西のものよりかなり大型化している。ことほど作用に進化の法則とは例外の多いものだ。

 なお、著者は情報技術で漢詩をよむの監修者です。このHPも是非アクセスしてください。
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# by itot7227ex | 2005-04-19 06:27 | 進化

昆虫の分布の異変

 最近、十数年前まで住んでいた千里ニュータウンの家に東京からときどき戻ってくると、春夏秋を問わず前回、前前回の記事「千里ニュータウンの蝶・・・」に述べたメニューになかった図のような美麗な蝶のツマグロヒョウモンを数多く見かけて驚いている。
原色日本蝶類図鑑(白水隆監修、保育社、1975年)を紐解くと、ツマグロヒョウモンの食草はどこにでも分布するスミレ類で、土着の北限は本州南西部(四国・九州・紀伊半島)とある。気温の上昇とともに分布を北へ広げるが、冬になると死滅するのだという。しかしここ数年どうも千里ニュータウンまで土着の範囲が北上しているようだ。

 私の生家は京都市の西北にあるが、千里ニュータウンのツマグロヒョウモンのことをここに住んでいる弟に話すと、ここでも私の少年時代には滅多に見られなかったツマグロヒョウモンはおろか、昔は本州にいなかった純粋に南方系のナガサキアゲハも見かけるとのこと。

 弟は続けて、最近ニイニイゼミの声が聞こえなくなったとう。私の少年時代は、夏の初めになると鳴き声が耳鳴りのように私の耳にこびりついていたのだった。その、少年時代貴重品であった南方系のクマゼミが大発生しているとのこと。

 私は、以上のような生物分布の移行は、身近な千里や京都だけではないのではと心配していたところ、日経サイエンス(2004年5月号)を読んで驚いた。この20年間の気温と生物種の相関に関する論文で取り上げている500種以上の鳥・両生類・植物のうちの80%で繁殖・移動の時期や分布に温暖化の影響と見られる変化が起きているとのこと。この報告と、私の見聞をあわせ考えると、なにか末恐ろしい気がする。(情報技術で漢詩を読むおよび世界の蝶の監修者の記)
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# by itot7227ex | 2005-04-18 22:44 | 地球環境問題